「何してたの、ここで」
ハッと我に返り、慌てて質問に答える。
「あ、えと…
バイトの面接に来てました。
四階の、創作料理屋に」
「そっか、どうだった?」
「…いや〜、ダメっぽいですね。
中卒は世間の風当たりが冷たいんだな〜って、シミジミ感じてたトコです」
「あはは、そっかそっか、
大丈夫だよ。
私なんて、義務教育すらマトモに受けてないけど、お金に困ってないし」
「へえ、そうなんですかあ。
やっぱ、世の中は学歴じゃなく根性ですよね」
「あはは、そうかもね」
「そうですよ〜」
なぜ私は、この人とどうでもいい世間話をしているのだろうと、少し謎だった。



