すると、
一度閉まった扉が再び開き、中に居た女の人が、開くのボタンを押しながら私と視線を合わせた。
「私のこと?」
「……。」
キョトンとした表情で私を見るその女の人は、
紛れもなく、あの日、私達をキャッツから助けてくれた美帆という女だった。
「…あ、いや、
なんだっけ、ええと…
そうだ、美帆さん!」
「…?」
私がそう言うと、美帆さんはゆっくりとエレベーターから出て来て、
物凄い至近距離で私に顔を近づけたかと思うと、私の顔をマジマジと確認した。
「…ああ、思い出した。
不良に絡まれてた子だ」
「そ…そうです!
あん時は、ありがとうございました」
「いえいえ」
そう言ってニコッと微笑む美帆さんは、やはり、人間離れした美貌を持っていて、
私はまたしても、その笑顔に目を釘付けにされた。



