お爺さんから工場の鍵を受け取った私達は、早速、自転車で工場へ向かった。
「おお…
なんか懐かしいな」
小学校の通学路に在ったこの工場は、昔はよく5人で遊びに来ていて、
工場の並びには、しばらく民家は無く、田んぼや精米所しか無かった為、
多少の騒音では、一番近くの民家までは届かない。
「…よっこらせっと」
扉の鍵を回した久恵は、ギギギッと音のする、年季の入った重い扉を横にスライドさせた。
「うわ…
ゴチャゴチャしてんなあ。
…あれ?電気点かねえ」
「たしか、あっちにブレーカーあった気がする」
千春はそう言って、電気を点ける為、ブレーカーを上げに奥の方へ向かった。



