日々、アオハル


「はーい!俺当てる! 当たったらひなちゃんに名前呼んでもらお~」

「おい!三宅ずりぃぞ。じゃあ俺も当てる」

「お前ら抜け駆けすんな。俺が拓巳くんって呼んでもらうんだよ」


三馬鹿トリオのこいつらの辞書に、''遠慮'' という文字はないらしい。世那の彼女になったひなちゃんに対しても通常運転をかましている。


世那の呆れた溜息が聞こえる。


「じゃあ、せーのでいこうぜ。せーの、」

「「「ひなちゃん」」」

「ちがう」


食い気味に答えた世那に対して、「え、まじで?」「俺らの名前呼ばせたくないから嘘ついてんじゃね?」「おい世那!ズルはなしだぞー」とやかましいヤジが飛び交う。


「ズルじゃない。嘘もついてない」

「じゃあ何て呼んでんの?」

「……」

「せーな」


頬杖をつきながら世那を見上げる。俺を一瞥した世那は、はあっと溜息を吐いた。そして諦めたように口を開く。


「……雛夏」

「「「「ひなつううううううう?!」」」」


再び4つの声がハモった。割れんばかりの大声がフードコート内に響く。周りに座る学生たちの視線が一気に俺らに集中した。