日々、アオハル


会場の端にある、自販機が立ち並んでいる小さな休憩スペース。背もたれのない二人掛けの椅子に、通路を背に横並びになる。


「俺、この状況がまだ信じられないんだけど」


座るや否や、背中を丸めて項垂れていた柊くんはくぐもった声を出した。


「本当に?」

「え?」

「本当に、俺の応援、しにきてくれたの?」


体制はそのままに、頭だけをこちらに向ける柊くんは揺らめいた瞳で私を見上げる。


その言葉にこくりと頷くと、上体を起こした柊くんは「はー……、やば」と小さな溜息を吐いた。切なげに目を伏せる動作にきゅっと胸が締め付けられる。


柊くんは落ち着いていて、冷静で、少し気怠げな雰囲気を常に纏っているような人。どちらかと言えば、感情を表に出さない人だと思う。


そんな普段の柊くんとは180度違った姿に、胸がときめいて仕方ない。


元々私は柊くんにはめっぽう弱いのに、それに拍車がかかってしまったらしい。


ゆらゆらと揺らめく瞳に見つめられているだけで、"愛おしい" と "好き" の気持ちで心がいっぱいになる。


こんなにも見つめられたら、その気持ちが口から溢れてしまいそうで。私も一旦ゆっくり目を伏せた。




――世那、5分な


突如脳内に流れてきた大河原くんの声に、はっ、と再び視線を上げる。