そのまま長くて大きいため息を吐いた光希は
「まじ?」と天井を見つめながら、小さく呟いた。「ごめん」と言うとまたため息が返ってきた。
「ひなに謝ってほしいわけじゃねえよ」
「ううん、ごめん。マネージャーなのに、他校のメンバーを好きになるなんて……ほんと、ごめん……」
「あー……、柊、むかつくな」
「柊くんは悪くないよ…。私がただ勝手に好きになっちゃっただけなの」
「柊は?ひなの気持ち知ってんの?」
「知らないと、思う。それに、柊くんにこの気持ちを伝えるつもりはないよ」
「なんで」
「私は、三田第一のマネージャーだから」
立ち上がって、光希の横たわるベッドまで近付く。脱力した光希を見下ろしていると、天井の端を見つめていた瞳がゆったりとした動きで私へと向けられた。
「光希」
「ん」
「25日のクリスマスの日、柊くんと出かけるの」
「……」
「そこでちゃんと、自分の気持ちに一旦区切りをつけようと思ってるから……だから、」
「わりぃ」
私の言葉を遮って勢いよく起き上がった光希は、私の前にハチマキを差し出す。それを受け取ると、ベッドから降りてドアの方へと歩き出した。


