神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

…一時間後。

「いやぁー、楽しかったねー」

「うん、僕も」

すぐりと令月は、仲良くいちご大福と桜餅、それから緑茶を囲み。

満足気に、お茶を楽しんでいた。

非常に微笑ましい光景である。

…あの『カブ太郎』上演後じゃなかったら、な。

「ひぐっ…。うぅ…何の救いもない…。何の救いもないよぅ…」

見てみろ。シルナなんて、チョコを食べる手がほとんど動いてない。

いっそ食べるのやめれば良いのに。

「ぺろぺろ。はふはふ。にゃー」

マシュリは、「きび団子」の余りである、猫用のちゅちゅ〜るを、一心不乱にぺろぺろしている。

…良いけど、お前、いろりの姿で舐めるよ。

人間の、マシュリの姿で舐めてるもんだから、猫用のおやつを嬉々として食らう、クレイジーな人にしか見えない。

それから、

「もー、ナジュ君…。すぐ危ないことするんだから…」

「大丈夫、大丈夫。かすり傷ですよあんなの」

「かすり傷じゃないよ、あんなにいっぱい血が出てたのに…」

「それにしてもすぐりさん、凄いですよね。草刈り鎌なのに、鳩尾を的確に刺してきたんですよ。僕じゃなかったら死んでますよ」

「ほらぁ…もう、言わんこっちゃない…!」

とんでもないことをケラケラ笑いながら言うナジュと、呆れ返る天音。

…なんか、もう、言うべきことが見つからないが。

…とりあえず、あの会場にいた全ての人が、トラウマを抱えないことを祈るばかりである。










END