神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

っていう冗談はさておき。

「自分からやると言い出したのだから、好きにやらせればよろしい」

と、一喝するイレース。

そうか…。やっぱり肝が据わってんな。

それだけ、あいつらを信用しているとも言える。

俺達も、イレースみたいにきっぱりと割り切れたら良いんだが…。

…すると、シルナがいきなり立ち上がった。

「やっぱり駄目だ!心配!」

「ど、どうしたよシルナ」

「このままじゃ、心配でチョコレートが喉を通らないよ。チョコレートが…一箱しか食べられない!」

充分では?

「…ちっ、この暴食パンダ…」

イレースが毒づいてる。

しかし、興奮したシルナの耳には届いていない。

「見に行こう!心配だから!」

「み、見に行くって、シルナ」

「確か、演劇会は保護者も参加可能だったよね?」

それは…そうだけど。

いや、でも、参加可能なのはあくまで、園児の保護者だろ?

俺達は無関係じゃん。

「保護者に紛れて見に行こう!」

「ちょっと待てシルナ。もしバレたら大変なことに、」

「羽久も来てくれるよね!?」

…は?

何で俺が巻き込まれてんの?

更に。

「天音君も来てくれるよね!?」

「えっ、僕!?」

「イレースちゃんも来、」

「お断りします」

俺はお前みたいに、きっぱりとノーと言える人間になりたいよ、イレース。

「よし、それじゃ行こう!」

ノーと言えない俺と天音は、情け無くも、シルナに巻き込まれる羽目になったのだった。