神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

数日後。

完全に心霊現象(猫の足音)が収まったのを確認して。

俺とベリクリーデは、『コーポ シューティング・スター』を退去することになった。

結局この部屋は、事故物件じゃありませんでした。以上。

まったく、人騒がせな部屋だったよ。




「ほら、ベリクリーデ。行くぞ」

「はーい」

結局、ほんの僅かな期間しかこの部屋には住んでいなかったから。

引っ越しの荷物が少なくて、その点だけは助かった。

僅かな手荷物だけを持って、俺とベリクリーデは部屋を出た。

えぇっと、鍵、鍵…。

「ベリクリーデ、俺、鍵を大家に返してくるから。先に降りるな」

「うん、分かったー」

俺は鍵を手に、アパートの階段を降りて一階に向かった。

だから、ここから先のことは、俺が実際に目にした訳ではない。

「…」

ベリクリーデは、くるりと振り向いた。

何もいないはずの背後を。

そして、一言、こう呟いた。

「…やっぱり、君はついてくるんだね」

















END