神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

まずはもう一度、このアパートの周囲を調べてみよう。

俺は、心にそう決めた。

昨日は収穫なしだったが、改めて注意深く見たら、何か分かるかもしれない。

それと、昨日はつい、近寄りがたくて遠目から見るだけだったが…。

「ベリクリーデ。今日、あの商店街の人に話を聞いてみよう」

と、俺は決意表明の為にベリクリーデにそう告げた。

「商店街…?昨日の、カメラのお店とか時計のお店?」

「そうだ。そこの店員…あるいは店主に、話を聞く」

一見さんお断り、なんて言わせないぞ。

こちとら、既にあの自己物件のせいで、被害を被っているのだ。

なりふり構ってはいられない。

それに、何より…。

「それから…不動産屋にも行こう」

「ふどーさん?」

「このアパートを斡旋した不動産屋だよ。シュニィにもらった任務書に書いてあった」

不動産屋に聞けば、何か分かるかもしれない。

「このアパート、事故物件ですよね?」と聞いてやるのだ。

…いや、さすがにそこまで露骨な聞き方は、煙たがられるかもしれないが。

…こればかりは、向こうの態度次第だな。

そこで俺は、ベリクリーデと共に、アパートを紹介した不動産屋に向かった。







「…あー…。…『コーポ シューティング・スター』ねぇ…」

俺が用件を告げた途端。

不動産屋は、露骨に嫌そうな顔をしてそう呟いた。

…おい。何だよその態度は。