神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

それでも、クロティルダは私に「恨まれている」と、「憎まれている」と思っていたようだ。

幾度となく、私に対して申し訳無さそうな表情を見せたから。

…そんな風に思わなくて良いのに。

私は、充分に今、幸福なのに。

多分…生まれて初めて、ってくらい。

クロティルダが苦しそうだと、私も同じくらい苦しいような…そんな気分にさせられた。





「…ねぇクロティルダ。お散歩に行かない?」

ある日、私はクロティルダにそう提案した。

「…散歩?」

きょとん、と首を傾げるクロティルダ。

クロティルダのこういう仕草を見ると、何だか、天使って感じがしないよね。

「たまにはお勉強をお休みして…。息抜きに出掛けようよ」

「…」

「ほら…そう、たまに息抜きをすることによって、普段のお勉強の効率が良くなるんだよ」

「ふむ…。…そういう意見もあるか」

よしっ。

と、心の中でガッツポーズ。

本当は効率なんて考えてない。ただ、たまにはちょっとお出掛けしたかっただけ。

不純な動機だけど、許してね。

「よし、分かった。何処へなりとも出掛けよう」

「ありがとう、クロティルダ」

何でも言ってみるものだね。