神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

今日の任務の概要を説明しよう。

俺達の今日の任務は、先程も言った通り、草刈りだ。

別に何かの隠喩という訳じゃない。本当に草刈りだ。

空き地に生えたぼうぼうの雑草を、残らず刈り取ること。これが今日の任務。

それは園芸業者の仕事であって、聖魔騎士団の仕事ではないじゃないか。

…と、思った人、大正解だ。

確かに草刈りなんて、聖魔騎士団の仕事ではない…と、俺も思うんだが。

これが聖魔騎士団の仕事なのだ。切ないことに。

というのも、その空き地、元々は古い地主の所有する畑だったのだが。

今回、その空き地の近くに大きな商業施設が出来ることになり、その為に、国が新しく道路を整備することが決まった。

そこで、国が交渉して、その元地主に土地を譲ってもらい。

晴れて、空き地は国有地になったのだが。

その空き地、元々は畑だったらしいが、その畑はすっかり使われなくなって久しく。

雑草が鬱蒼と生い茂り、とてもじゃないがこのまま工事は始められない。

まずは草刈りを、ということで、お鉢が回ってきたのが聖魔騎士団。

…って経緯。

国の土地なんだから、公務員が草刈りをしろってか。

良いように便利屋扱いされているようで、何だかもやもやするが…。

まぁアレだよ。聖魔騎士団は、こんな便利屋仕事をしているくらいで丁度良いのだ。

それに、草刈りくらいで文句言ってたらバチが当たる。

だって、キュレムとルイーシュは、この間スズメバチ駆除を頼まれたらしく。

全身何十箇所も刺されて、酷い目に遭っていたそうだ。

…あれよりマシ。

そんな訳だから、今日も労働に感謝して、ベリクリーデと共に草刈りを行う。

まず現場に向かう前に、俺はホームセンターに向かった。

「わーい。お店だ」

「こら、ちょろちょろするな。仕事に必要なものを買うんだからな」

「何買うの?」

「そりゃ草刈りするんだから、必要なものは色々あるだろ」

俺は商品かごを手に、必要なものを次々購入した。

まずは、何より大切な草刈り鎌。

それに熊手、軍手、大型のゴミ袋と虫除けスプレー、その他。

日除け用に麦わら帽子と、水分補給用にスポーツ飲料も購入。

…よし、こんなもんかな。

「じゃ、いよいよ現場に行くぞ。ベリクリーデ」

「よーし。頑張ろう」

この、任務に前向きなところは長所だよな。ベリクリーデの。