神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

ベリクリーデに喜んでもらえて何より、なのだが。

お弁当を食べ始めて、30分もすると。

「…けぷっ」

「…ごめん、やっぱり、ちょっと作り過ぎたな…」

ベリクリーデ、そろそろ限界。

「お腹いっぱいになっちゃった…」

「そうだろうよ」

二人でたくさん食べたけど、やっぱり多い。

調子に乗って作り過ぎた末路。

どれも味は悪くなかったけど、如何せん量が多過ぎた。

「でも、残しちゃ駄目だ…。ジュリスが頑張って作ってくれたんだから、例え吐いてでも、」

「やめなさい」

気持ちは嬉しいけど、吐いてまで食べて欲しくないから。

これ以上は気分悪くなりそうだから、もうご馳走様しなさい。

「だって…残したら勿体無いよ。コイの餌になっちゃう…」

「…いや、コイにはやらねぇけど…」

別に、この季節ならすぐに傷んだりはしないだろうし。

持って帰って、冷蔵庫に保管して少しずつ食べるよ。

「大丈夫、帰ってから食べるから」

「そっかー。じゃあ良かった…。…ふわぁ〜…」

でっかいあくびだなぁ…。

「お腹いっぱいになったら、眠くなってきちゃった…」

「本能で生きてるな、お前は…」

「ちょっとお昼寝するね…」

えっ。

ベリクリーデは、ビニールシートにころん、と横になった。

こら。食べてすぐ寝ると、牛になるぞ。

「ベリクリーデ、起き…、」

「…zzz…」

「寝るのはやっ…!」

一瞬にして、夢の中。

間抜けな寝顔を晒して、寝息を立てていた。

「…ったく…」

困った子だよ。ほんと。

親の顔が見てみたいもんだな。

…ま、見なくて良いけど。




…すると、その時。

「…眠ったのか」

「あぁ?」

振り向くと、そこにクロティルダがいた。

…まーたストーカーしてたのかよ、お前。