神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

ーーーーー…とある、4月の春の頃。

その日の早朝、俺とルイーシュは。

いつも通り、聖魔騎士団魔導隊舎の食堂で、朝食を摂っていた。

ちなみに、今日のメニューは、銀だらの西京焼きであった。

和風だな。

そしていつも通り、俺とルイーシュの横の席では。

ベリクリーデちゃんとジュリスが座って、同じく朝食に舌鼓を打っていた。

「ジュリス、お魚美味しいねー」

「そうだな」

リア充共は、今日も元気である。

爆発しろ。

リア充の会話なんて、俺にとってはまったくもって縁のないものだから、正直聞きたくないんだが。

座ってる位置が隣だから、嫌でも耳に入ってくる。

「ねぇジュリス。このお魚さん、なんて名前なの?」

「ん?これは銀だらだ」

「ぎんだら…」

ぽやん、とジュリスの言葉を復唱するベリクリーデちゃん。

「銀だらって名前だけど、タラじゃなくて、カサゴ科の…」

銀だらを知らなかったらしく、首を傾げるベリクリーデちゃんに。

ジュリスが、豊富な知識で説明しようとした。

え。銀だらってタラじゃねーの?

衝撃の新事実なんだけど。

しかし、ベリクリーデちゃんが気になったのは、そこではなかったらしく。

「なんで銀なの?」

「えっ?」

「銀だらがいるってことは、金だらもいるの?銅だらもいるの?」

「え、いや、それは、」

「白だらもいる?紫だらもいるのかなー」

「…さすがに、紫はいないだろ…」

力ない声で答えるジュリス。

…なんつーか、ベリクリーデちゃんの発想って、いつも突飛で面白いよな。

「金だらって、何だか高級魚感ありますね。金目鯛みたいで」

一連の会話を聞いていたルイーシュが、味噌汁を啜りながら言った。

…確かに。