神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

で、俺は懇切丁寧に、キュレムとルイーシュに話の経緯を説明した。

俺は決してマイノリティじゃない。と言うか、なんでそんな話になったんだよ。

その大元の原因、ベリクリーデが突然「こーしえんに行きたい」とか言い出したのが事の発端なのだと。

そこまで丁寧に説明すると…。

「なーんだ…。それならそうと、さっさと言ってくれよ」

「まったくですよ。人騒がせな…」

ぶん殴るぞ。

お前らが人の話を聞かなかったんだろうが。

腹が立ったから、クロティルダの脛を蹴っ飛ばしてやった。

「…何故俺を蹴る?」

「うるせぇ」

八つ当たりだよ。馬鹿。

「そうか…。分かるよ、ベリクリーデちゃん。誰しも、こーしえんに憧れる日があるよなぁ」

「キュレムさんも憧れてたんですか?」

「そりゃああるさ」

ふーん…?

「キュレム、じゃあお前、もしかして学生時代は野球部に…」

「え?いや、バリバリ帰宅部だったけど」

…お前、本当に憧れてたのか?

せめて野球をやれよ。

「こーしえん…。行きたかった…」

しょんぼりするベリクリーデ。

あのな…気持ちは…まぁ、分からなくもないけど…。

世の中には、どうしても無理なもんってのがあるんだよ。

来世に賭けてくれ。

…すると、その時。

背後から、予想外の人物の声が聞こえた。




「成程。話は聞かせてもらいました」




…は?