ネズミって知ってるか。
あの、ほら…チューチュー言ってる奴。
チーズに穴を開ける奴だな。
まぁチーズ食ってるところ見たことないけど。
見た目はそこそこ可愛いけれども、実際家の中に出てくると、害獣以外の何物でもない。
疫病なんかも媒介する、非常に厄介な生き物である。
…で、そのネズミが何だって?
「…何?俺達、何をさせられようとしてんの?」
「ですから…あの、ネズミ退治です」
シュニィは、いかにも申し訳無さそうにそう言った。
「それが…」
と言って、事情を説明してくれた。
曰く、ネズミ退治の依頼者は、王宮に勤める秘書官。
つまり、フユリ女王の秘書だな。
そのお偉い秘書さんは、最近、国が所有する官舎に引っ越したそうだ。
要するに、社宅みたいなもんだな。
元々その秘書官さんは、以前から別の官舎…アパート…に住んでいたそうなのだが。
結婚して家庭が出来て、子供にも恵まれ…段々と家が狭くなってきた。
そこでこの度、三人目の子供が生まれたタイミングで、もっと大きな官舎に引っ越しすることを決意。
丁度、持ち主がいなくなった古い一軒家を、官舎として国が買い取ったところだったので。
その一軒家を借りて、家族揃って引っ越した。
古い家ではあったが、勤め先である王宮にも近いし、それに何より、広い。
部屋数は多いし、庭も広くて、子供達が遊ぶ場所がたくさんある。
その新しい「我が家」に、家族の誰もが胸を高鳴らせていた。
…引っ越してたばかりの頃は、の話だが。
やがて家族は、その家に大きな問題があることに気づいた。
というのも…その家に住む「先客」の存在に気づいたからだ。
それが、件のネズミである。
古い一軒家あるあるではあるが、その家には、ネズミが住み着いていたらしい。
夜寝ていると、屋根裏からガサガサゴソゴソと、大運動会をする音が毎晩聞こえてくるそうだ。
そりゃもう…どう考えても、ネズミだな。
家の中の家具その他を齧られるのも嫌だし、ネズミの走り回る音のせいで安眠出来ないし。
何より家族が心配しているのは、小さな子供のことだった。
家に住み着いたネズミが、まだ幼い子供達に危害を加えるかもしれない。
変な病気や寄生虫をうつされないとも限らない。
すぐにでも、本腰入れてネズミ退治をしたかったのだが。
夫であるフユリ様の秘書官は、どうしても外せない仕事があって、一ヶ月の海外出張に出かけなければならなかった。
ならば奥さんが…と思われたが、奥さんは、生まれたばかりの赤ん坊を含む、三人の幼い子供の面倒を見なければならない。
まだ産後の疲れも取れていない上に、引っ越したばかりということもあって。
疲労が祟り、敢え無くダウン。
現在は、過労で寝付いているらしい。
不幸ってのは重なるもんだなぁ。
実家から奥さんのお母さんが手伝いに来てくれて、かろうじて最低限の家事と、子供の面倒を見てくれているそうだが。
とてもではないが、ネズミ退治なんてしている暇はなかった。
という、非常にのっぴきならない事情があるのだとか。
あの、ほら…チューチュー言ってる奴。
チーズに穴を開ける奴だな。
まぁチーズ食ってるところ見たことないけど。
見た目はそこそこ可愛いけれども、実際家の中に出てくると、害獣以外の何物でもない。
疫病なんかも媒介する、非常に厄介な生き物である。
…で、そのネズミが何だって?
「…何?俺達、何をさせられようとしてんの?」
「ですから…あの、ネズミ退治です」
シュニィは、いかにも申し訳無さそうにそう言った。
「それが…」
と言って、事情を説明してくれた。
曰く、ネズミ退治の依頼者は、王宮に勤める秘書官。
つまり、フユリ女王の秘書だな。
そのお偉い秘書さんは、最近、国が所有する官舎に引っ越したそうだ。
要するに、社宅みたいなもんだな。
元々その秘書官さんは、以前から別の官舎…アパート…に住んでいたそうなのだが。
結婚して家庭が出来て、子供にも恵まれ…段々と家が狭くなってきた。
そこでこの度、三人目の子供が生まれたタイミングで、もっと大きな官舎に引っ越しすることを決意。
丁度、持ち主がいなくなった古い一軒家を、官舎として国が買い取ったところだったので。
その一軒家を借りて、家族揃って引っ越した。
古い家ではあったが、勤め先である王宮にも近いし、それに何より、広い。
部屋数は多いし、庭も広くて、子供達が遊ぶ場所がたくさんある。
その新しい「我が家」に、家族の誰もが胸を高鳴らせていた。
…引っ越してたばかりの頃は、の話だが。
やがて家族は、その家に大きな問題があることに気づいた。
というのも…その家に住む「先客」の存在に気づいたからだ。
それが、件のネズミである。
古い一軒家あるあるではあるが、その家には、ネズミが住み着いていたらしい。
夜寝ていると、屋根裏からガサガサゴソゴソと、大運動会をする音が毎晩聞こえてくるそうだ。
そりゃもう…どう考えても、ネズミだな。
家の中の家具その他を齧られるのも嫌だし、ネズミの走り回る音のせいで安眠出来ないし。
何より家族が心配しているのは、小さな子供のことだった。
家に住み着いたネズミが、まだ幼い子供達に危害を加えるかもしれない。
変な病気や寄生虫をうつされないとも限らない。
すぐにでも、本腰入れてネズミ退治をしたかったのだが。
夫であるフユリ様の秘書官は、どうしても外せない仕事があって、一ヶ月の海外出張に出かけなければならなかった。
ならば奥さんが…と思われたが、奥さんは、生まれたばかりの赤ん坊を含む、三人の幼い子供の面倒を見なければならない。
まだ産後の疲れも取れていない上に、引っ越したばかりということもあって。
疲労が祟り、敢え無くダウン。
現在は、過労で寝付いているらしい。
不幸ってのは重なるもんだなぁ。
実家から奥さんのお母さんが手伝いに来てくれて、かろうじて最低限の家事と、子供の面倒を見てくれているそうだが。
とてもではないが、ネズミ退治なんてしている暇はなかった。
という、非常にのっぴきならない事情があるのだとか。


