神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

…翌朝。

「…ん…」

カーテンの隙間から差し込む朝日に、目を細めながら覚醒した。

…あれ、ここ何処だっけ…。

あ、そうだ。俺、昨日から任務で、『コーポ シューティング・スター』に…。

何が出てくるのか、戦々恐々としながら眠りについたが。

結局何事もなく、朝を迎えた。

…いや、待て。

目が覚めた瞬間から、俺は身体全体に鉛でも乗っているような重苦しさを感じていた。

…まさか。

一晩にして、この部屋に住む幽霊が俺に取り憑、

がばっ、と起き上がって、俺は重苦しさの原因を発見した。

「ぐー…。すぴー…」

「…この野郎…」

隣に寝ていたベリクリーデが、俺の身体から毛布を引っ剥がし。

毛布の代わりに、ベリクリーデが俺の上半身に乗っていた。

そして、俺の腹部を枕代わりにして、ぐーすか眠っていたのである。

…こいつの寝相、マジでどうなってんの?

道理で重い訳だよ。

「おい、ベリクリーデ。こらっ!そこを退け」

「…むにゃむにゃ…」

「起きろって、お前。毛布を何処へやった…!?」

部屋の中を見渡すと、昨夜、確かに身体にかけていたはずの毛布が。

俺の毛布は台所の床に、ベリクリーデの毛布なんて、玄関付近まで吹っ飛ばされていた。

枕なんて、部屋の隅のゴミ箱にスローインされてるんだけど。

…マジで、こいつの寝相どうなってんの?

身体縛って寝た方が良いんじゃね?

「良いから起きろ!もう朝だぞ」

「うーん…。じゅりす、ひょこはらめ〜」

「どんな夢を見てんだ!はよ起きろ!」

ペシッ、とベリクリーデの後頭部をシバきながら。

引っ越し二日目の朝を、俺達はこんな感じで非常に慌ただしく迎えた。