神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

――――――…ある日のこと。

それは、俺とルイーシュが任務を終えて、聖魔騎士団魔導隊舎に戻ってきた時のことだった。




「はぁ〜…。今日も疲れたぁぁ…」

「まったくですよ。今日だけで、もう5年分働いてるような気がしますね」

「お前は5年前から、ろくに働いてないけどな」

よく言うよ。まったく。

お前は横で見てるだけで、大抵、働いてるの俺だけじゃん。

…はぁ。

「ったく…。…さっさと帰って、ゆっくり昼飯でも食べたいぜ」

「今日の日替わりランチ、何ですかね?」

そうだなぁ…。

前、唐揚げ食べたいなぁとか言ってたら、焼きサバだったからな。

「じゃあ、今日はハンバーグとかが良いな」

「確かに。でもそう言ってると、焼きホッケ定食とか…」

「おいやめろ。フラグを立てるな」

別に良いし。ホッケでも。

ホッケ美味いじゃん。

…すると、その時だった。

「…ん?」

俺は見てしまった。

見てしまったのである。

「…?どうしました、キュレムさん」

「…ルイーシュ、あれを見ろ」

「…」

ルイーシュは、俺が指差した方向を見て。

それから。

「…うわぁ…」

…ルイーシュも気づいたようだな。

隊舎玄関前のベンチに腰掛けて、しょんぼりと肩を落としている、ベリクリーデちゃんの姿に。