神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

「わーい。カタツムリ連れて行こーっと」

「落っことすなよ、我が姫」

「…お前ら。いい加減にしろ」

「あ、ジュリスだ」

職質受けてるのに、カタツムリを連れて行こうとする奴があるか。

まったく…。

疑いの目を向ける王宮使用人に、弁解するのは俺の役目なんだが?

「ジュリス、おかえり。雨やんだね」

「あぁ…そうだな」

「はい、カタツムリだよジュリス。かたつむりんって名前つけよう」

…カタツムリに名前をつけるんじゃありません。

「いや、待て。我が姫。それは安直じゃないか?」

「え、そうかな?じゃあ、クロティルダはどんな名前が良いと思う?」

「あぁ。…そうだな、カタツムリーナ3世、とかどうだ?」

「おぉー」

おぉーじゃねぇよ。

お前も安直じゃないか。

「…」

狂人を見る目を向ける、女性王宮使用人。

「…すみません。ほんと、怪しい者じゃないんで…」

平謝りに平謝りして、必死に釈明と弁解を繰り返し。

ようやく、怪しい者ではないと理解して解放してもらえるまでに、たっぷり30分はかかった。

シュニィには悪いが。

もう二度と、王宮にお使いは御免である。







END