そんなシュニィのお下がりを着たベリクリーデと共に、現地に向かう。
バスとタクシーを乗り継いで、2時間ほどで到着した。
任務書に書いてある住所を、何度も確認して。
「よし…。…ここだな」
「とうちゃーく」
ようやく辿り着いた。
「…って、ジュリス。ここ何?」
…お前、本当に何も分からずついてきたのか?
見切り発車過ぎるだろ。
「ここだよ、目的地。『コーポ シューティング・スター』」
まぁ、でもベリクリーデの反応も分かる。
だって、一見するとここは。
何の変哲もない、ただの古ぼけた二階建てアパート。
一階に5部屋、二階にも5部屋、計10部屋の小さなアパートだ。
そのアパートの名前が、『コーポ シューティング・スター』というワケ。
ただのアパートなのに、大層な名前をつけたもんだ。
「…??ここで何するの?」
「住むんだよ」
「ほぇっ。ジュリス、家出してきたの?」
「…ちげーよ」
何でそんな発想になるんだ。
「ジュリス家出したいの?誰かにいじめられたの?可哀想に。よしよし、ジュリスは何も悪くないのにねー」
「ちょ、やめろ。頭を撫でてくるな」
別に俺は、パワハラに耐えられなくなったとか、職場との軋轢に悩んで家出した訳じゃねーよ。
そんな職場に勤めるくらいなら、潔くやめるわ。
そうじゃなくて、これも任務の一環なんだよ。
「ほら、行くぞ。ついてこいベリクリーデ」
「ふぁーい」
何だその返事は。
ったく…と内心毒づきながら。
まずは、大家のもとに鍵をもらいに行く。
大家は、このアパートの一階の角部屋、1号室に住んでいるそうだ。
一階1号室の玄関の前に立ち、俺は古ぼけた呼び鈴を鳴らした。
ブー、とブザーの音が鳴った。
…そのまま、しばらく待っていると。
「はいはい、どちらさん?」
ついさっきまで昼寝してました、と言わんばかりの。
よれよれの部屋着を着て、髪の毛もくしゃくしゃになっている、中年女性が出てきた。
…こいつが大家か。
「…誰?どちらさん?」
その大家が、ジロッと怪しげにこちらを睨んだ。
…めっちゃ警戒されてんな。
ここは怪しまれないように、俺は営業スタイルを浮かべ。
「えぇと、済みません。自分、今日からここに越してきたんですけど…」
「あー、204号室の住人ね。はいはい」
大家さんは溜め息混じりに、乱雑な手付きで鍵を渡してきた。
身分証明の提示も求められず、無造作に鍵を渡された。だけ。
良いのか。そんなザル警備で。
まぁ、でも?
「この部屋」に入居してくれるなら…この際誰でも構わない、という意志の表れなのかもしれない。
こちらとしても余計な詮索はされたくないし、このくらいドライな方が丁度良いのかもな。
俺は早速、鍵を受け取って部屋に向かおうとしたが。
「…ねぇ、あなた達」
「はい?」
大家が、ジト目でこちらを睨んでいた。
そして、あろうことか。
「あなた達、恋人同士?同棲するつもり?」
ぶはっ。
思わず、噴き出してしまうところだった。
バスとタクシーを乗り継いで、2時間ほどで到着した。
任務書に書いてある住所を、何度も確認して。
「よし…。…ここだな」
「とうちゃーく」
ようやく辿り着いた。
「…って、ジュリス。ここ何?」
…お前、本当に何も分からずついてきたのか?
見切り発車過ぎるだろ。
「ここだよ、目的地。『コーポ シューティング・スター』」
まぁ、でもベリクリーデの反応も分かる。
だって、一見するとここは。
何の変哲もない、ただの古ぼけた二階建てアパート。
一階に5部屋、二階にも5部屋、計10部屋の小さなアパートだ。
そのアパートの名前が、『コーポ シューティング・スター』というワケ。
ただのアパートなのに、大層な名前をつけたもんだ。
「…??ここで何するの?」
「住むんだよ」
「ほぇっ。ジュリス、家出してきたの?」
「…ちげーよ」
何でそんな発想になるんだ。
「ジュリス家出したいの?誰かにいじめられたの?可哀想に。よしよし、ジュリスは何も悪くないのにねー」
「ちょ、やめろ。頭を撫でてくるな」
別に俺は、パワハラに耐えられなくなったとか、職場との軋轢に悩んで家出した訳じゃねーよ。
そんな職場に勤めるくらいなら、潔くやめるわ。
そうじゃなくて、これも任務の一環なんだよ。
「ほら、行くぞ。ついてこいベリクリーデ」
「ふぁーい」
何だその返事は。
ったく…と内心毒づきながら。
まずは、大家のもとに鍵をもらいに行く。
大家は、このアパートの一階の角部屋、1号室に住んでいるそうだ。
一階1号室の玄関の前に立ち、俺は古ぼけた呼び鈴を鳴らした。
ブー、とブザーの音が鳴った。
…そのまま、しばらく待っていると。
「はいはい、どちらさん?」
ついさっきまで昼寝してました、と言わんばかりの。
よれよれの部屋着を着て、髪の毛もくしゃくしゃになっている、中年女性が出てきた。
…こいつが大家か。
「…誰?どちらさん?」
その大家が、ジロッと怪しげにこちらを睨んだ。
…めっちゃ警戒されてんな。
ここは怪しまれないように、俺は営業スタイルを浮かべ。
「えぇと、済みません。自分、今日からここに越してきたんですけど…」
「あー、204号室の住人ね。はいはい」
大家さんは溜め息混じりに、乱雑な手付きで鍵を渡してきた。
身分証明の提示も求められず、無造作に鍵を渡された。だけ。
良いのか。そんなザル警備で。
まぁ、でも?
「この部屋」に入居してくれるなら…この際誰でも構わない、という意志の表れなのかもしれない。
こちらとしても余計な詮索はされたくないし、このくらいドライな方が丁度良いのかもな。
俺は早速、鍵を受け取って部屋に向かおうとしたが。
「…ねぇ、あなた達」
「はい?」
大家が、ジト目でこちらを睨んでいた。
そして、あろうことか。
「あなた達、恋人同士?同棲するつもり?」
ぶはっ。
思わず、噴き出してしまうところだった。


