神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

「ねぇ。無闇君も浴衣着ようよ。きっと似合うよ?」

「興味ない」

「もー」

無闇はそう言うが、お前も結構顔、イケメンだから。

浴衣似合うと思うぞ。…マジで。

だが、無闇にはまったくその気はないらしい。

「まぁ良いや。花火大会に一緒に行ってくれるだけ、マシだと思おうっと」

「そうか」

「じゃ、行こうよ。早く席取りしないと、見る場所なくなっちゃうよ」

「そうだな」

「それじゃあね〜」

月読は、ひらひらと手を振って。

恋人のように無闇の腕を抱いて、嬉しそうに出掛けていった。

…仲良しで何より。

さてと、それじゃあ俺達もそろそろ…。

…と、思ったら。

そこに、また新たな人物達が。

「うわっ!おい、見ろよ。リア充がいるぞ」

「本当だ。三人共ばっちり戦闘服じゃないですか」

…この声は。

「キュレム…。…それに、ルイーシュ…」

…最近よく会うな。お前ら。

キュレムとルイーシュは、いつも通りの聖魔騎士団の制服を着ていた。

「あの格好。いかにも、『これから花火大会に行きます』って感じだな」

「こっちは仕事だというのに。理不尽ですよね」

「だよな。俺達の呪いで大雨が降って、花火大会中止にならないかな」

おい。やめろって。

それだと俺達もずぶ濡れじゃん。

そうか…。そういや、キュレムとルイーシュは今日、普通に仕事なんだっけ…。シュニィと同じく。

「ったく、可愛い女の子とイケメンを侍らせやがってよー。羨ましい限りだな、おい」

「両手に花ですね」

「何も羨ましがるようなことはねぇよ…。…引率みたいなもんだ」

大体、両手に花って言っても、片方は男だぞ。

全然羨ましくないじゃん。

「良いかジュリス。お土産を買ってこいよ。焼き鳥と回転焼きを買ってこい。分かったな」

「ベビーカステラもお願いしますね」

おい、マジかよ。お土産まで頼まれた。

…まぁ、良いか…。俺達が遊びに行ってる間、この二人とシュニィは、忙しく仕事しなきゃいけないんだし…。

良いよ、分かったよ。…お土産くらい買ってきてやるよ。