神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

さて、買い物を済ませて聖魔騎士団魔導部隊隊舎に戻ってきた俺。

買い物のエコバッグを持って、早速調理室に向かっていると…。

「あ、ジュリスだ」

「ん?」

呼ばれて振り向くと、そこには任務帰りのキュレムとルイーシュがいた。

おぉ。お前らよく会うな。

それはそれとして。

「…何でお前ら、おんぶしてんの?」

ルイーシュは、キュレムにおんぶされていた。

何やってんの?騎馬戦の練習?

「だってしょうがないじゃないか。ルイーシュの奴が、『疲れたー暑いしもう歩きたくない』とか言って、動かなくなっちゃったから」

「…それでおんぶしてきたのか?」

「ロープで結んで引っ張ろうかと思ったんだけど、都合良くロープが見つからなくてな」

あ、そう…。

キュレムも大概、ルイーシュに甘いよな。

そこで「じゃあ勝手にしろ!」と見捨ててこないのがキュレムらしい。

「お前、このお詫びに今夜はカツ丼奢れよ」

しかし、ちゃっかり見返りは要求するキュレムであった。

そこもキュレムらしい。

「それより、ジュリスさん」

と、キュレムにおんぶされたルイーシュが言った。

「今日は嫁は一緒じゃないんですか」

は?嫁?

「誰のことだよ」

「ベリクリーデさんのことに決まってるじゃないですか」

誰が嫁だよ。

「部屋に置いてきた。クロティルダと一緒に」

「良いんですか。恋敵の天使と二人きりにして」

誰が恋敵だよ。

ったく適当なことばっかり言いやがって、こいつらは。

「別に良いよ。今、ベリクリーデが夏バテで食欲ないみたいだから、ちょっと元気の出るものでも作ってやろうと思ってな…」

「へぇー。相変わらず優しいですね、ジュリスさんは」

「ベリクリーデちゃん限定だけどな」

うるせぇ。俺は誰にでも優しいだろ。

「じゃ、手伝ってご相伴に預かるとするかなー」

「ジュリスさんの手料理、美味しいですもんね」

は?

お前ら、何を勝手に…と思ったけど。

…まぁ良いよ。普段から色々世話になってるしな。

それに、別に大したもの作る訳じゃないし。

「…言っとくけど、そんなに期待されても、大したものじゃないんだからな」

「大丈夫、大丈夫。ジュリスの手料理なら、何でも超美味いからさ」

「人の手料理なんて、普段カップ麺ばかり食べてる我々にとってはご馳走ですよ」

…あっそ。

便利ではあるけど、カップ麺ばかり食べるのはどうかと思うぞ。俺は。