神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

身体の倦怠感と疲労感。そして食欲不振。

典型的な夏バテの症状。

多分、暑さにやられたんだろう。

まぁ…この暑さじゃ、夏バテするのも無理はない。

あんまり身体を冷やし過ぎても、寒暖差で夏バテするらしいし。

「何でも作ってやるぞ。何が食べたい?」

えぇと…夏バテに効くっていうレシピ…。

「うなぎのちらし寿司とか…。豚の生姜焼きとか。あ、豚しゃぶサラダとかどうだ?」

「…ん〜…」

あんまりピンと来ないみたいだ。

うーん…。…それじゃ…。

「あ、そうだ」

思いついた。

「…?」

「ベリクリーデ、ちょっと待っててくれるか」

とはいえ、今、具合の悪いベリクリーデを一人にするのは不安である。

そうだ。こんな時こそ。

「おいクロティルダ。どうせ見てるんだろ?出てこい」

クロティルダを呼ぶと、案の定。

「俺を呼んだか」

ほらな。出てきやがった。

さすがはストーカー天使。

「少しの間、ベリクリーデの面倒を見ててやってくれ。具合が悪いそうだ」

「ほう。感染症か」

「…いや…単に夏バテだけど」

「そうか」

熱もないし痛みもないらしいから、その点は安心なんだが。

でも、もしものことがあったら大変だ。

ましてやベリクリーデは、自分の具合が悪い時、それを自覚してないからな。

この間の熱中症の時もそうだったし、その前の風邪引いた時もそうだった。

間違った自己判断で、間違った民間療法を試して、また具合が悪化したら大変だ。

誰かが見ててやって欲しい。

クロティルダなら大丈夫だろう。…多分。

「良いか、何処にも行かずにベリクリーデの傍に居てやってくれよ。良いな?」

「心得た」

よし。

じゃ、ちょっと出掛けてくるよ。