神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

ーーーーー…部屋で書き物を続けていると。

そこに、意外な人物が飛び込んできた。

「ジュリスーっ!大変だー!」

「うわっ、何だよ?」

びっくりして、部屋の入り口に目を向けると。

そこには、息を切らしたキュレムと、そしてその後ろからルイーシュが追ってきた。

「はぁ、はぁ…ぜぇぜぇ…」

「だ、大丈夫か…?どうしたんだよ?」

「何やってんだよジュリス!悠長にお絵描きしてる場合じゃねぇぞ!」

「は?」

俺、別にお絵描きしてた訳じゃないんだけど?

ベリクリーデじゃないんだから。

「何なんだよ。一体何が、」

「ジュリスさん。クロティルダさんが来てますよ」

「…!」

ルイーシュの一言に、俺は素早く反応した。

…何だと?

「ベリクリーデさんを連れて、出掛けようとしてますよ。止めた方が良いのでは?」

「あ、の、クソ天使…!」

俺は手にしていたペンを、机の上に放り投げた。

油断も隙もあったもんじゃない。

俺がちょっと目を離した隙に…!

「何処だ?何処にいる?」

「裏庭付近に。急いだ方が良いですよ」

「あぁ…!」

俺は、椅子にかけていた上着をひっ掴み。

書き物を放り出して、すぐさま隊舎裏庭に向かった。





…で、俺の部屋に取り残されたキュレムとルイーシュは。

「…俺ら、これで一命を取り留めたよな?」

「さぁ、どうですかね。もし間に合わなかったら、『何でもっと早く言わなかった!』って逆ギレされる可能性が…」

「八つ当たりじゃん!…仕方ない、念の為…今のうちに逃げておくか」

「そうですね」

二人は、脱兎のごとく退散していった。