神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

…二時間後。

「ひっく…。ひっく、酷いよぅ、羽久…。イレースちゃんが…イレースちゃんがぁ…」

「…自業自得だろ」

「羽久まで!」 

倉庫に溜まったゴミを全て捨てさせられたシルナは、めそめそしながら、

「こうなったら、チョコを食べるしかない…。チョコだけは私を慰めてくれる…」

とか言いながら、チョコレートを摘んでいた。

いつものことだな。

どうでも良いけどその包み紙、ちゃんと捨てろよ。

「いやー、凄い量だねー」

「処分が捗るよ」

令月は愛用の小太刀で、すぐりはお得意の糸魔法で。

それぞれ、ゴミ袋の中身を細かく切り刻んでいた。

これぞ人力シュレッダー。

しかも、本物のシュレッダーより細かい。そして速い。

ゴミ袋に詰め込まれた大量の紙束が、あっという間に細かな紙くずに変わっていく。

イレースのヤツ…。令月とすぐりをフルに使ってやがる…。

「ふぅ。良い仕事をしました」

イレースだけは、珍しく非常に満足気。

これで、空いた倉庫のスペースを有効活用出来る、と言わんばかり。

「いやはや。イレースさんにかかったら。うっかり僕達も捨てられかねませんね」

「う、うん…」

横で見ていたナジュと天音も、この反応である。

すかさず、イレースがじろりと二人をにらんだ。

「あなた達も。職員室にゴミを溜め込んでいないでしょうね」

「ひっ」

ナジュは飄々としていたけど、天音はビクッ、とビビっていた。

イレースに睨まれたら、誰でもビビる。

「だ、大丈夫…。た、溜め込んだりなんか…」

天音は、ぐるぐると視線を彷徨わせながら生返事したが。

そんな天音の心を読んだらしく、ナジュは突然、嬉々として目を輝かせ。

「イレースさん!天音さんが、書き損じの用紙をファイルに入れっぱなしだって」

「…何ですって?」

「わぁぁぁナジュ君!言わないで!捨てる、捨てるから!」

ギロッ、と睨むイレースに、天音は慌てて釈明していた。

ったく…。

掃除をするだけで大騒ぎなんだか、






…その時。


…俺は、ふっと意識が途切れた。