神殺しのクロノスタシス〜外伝集〜

聞くところによると。

この国の女性は、ネックレスよりも、頭に飾りをつけることが多いらしい。

売り子さんが、商品を手に取って自分の頭につけて見せてくれた。

さながら、天使の輪っかみたいだ。

あるいは、花冠?

花じゃないから…ビーズ冠、ってところか。

へぇ。これはこれでお洒落だな。

ベリクリーデが、このアクセサリーをつけているところを想像し。

ふむ、なかなか似合う、と判断。

「そうですか。じゃ、これください」

「毎度ありー」

こちらは値下げ要求をせず、言い値で購入した。

それから他にも、ベリクリーデが好きそうなお菓子をいくつか、お土産に買って。

俺は、ホテルに帰ってスーツケースにお土産を詰めた。

これを渡した時、ベリクリーデがどんなにはしゃぐかを想像すると。

呆れ半分、微笑ましいの半分で、思わず笑ってしまった。



…の、だが。



俺が呑気に笑っていられるのは、この時までだった。