甘さなんかいらない




「3人で話そうって言ったの、叶ったね」


「あぁ、あの残酷な発言」


「もう残酷じゃないでしょう?」




ふわりと柔らかく笑った遥乃に、あの頃の寂しさは浮かんでいなかった。

俺と離れてから、寂しさを感じさせないよう井上くんがずっと一緒にいて、遥乃だけを愛してきたんだろう。



愛されたがっていた彼女の困った顔も1人じゃ生きていけない弱さも可愛くて愛おしかったけど、今の遥乃が一番綺麗だ。


紛れもなく井上くんがいるからで、俺では引き出せなかった。それでいて、今の遥乃に恋愛感情を持って惹かれることはない。