甘さなんかいらない




ああもう知らない、わかんない。わかんないんだもん。


だからあたし、なんでデートに誘ってくれたのかの答えが欲しくなっちゃってるの。



絶対にくれるはずのないその想いを答えにしちゃいたくなってる時点で、もう手遅れなのかもしれない。

きっとこれからも君を拒めない時点で、手遅れだ。多分どうしたって戻れない。戻る努力を現時点でしていない。



結局、大学にはもう着ていかないような白のワンピースにした。男ウケ特化の戦闘服、実はあたし自身も気に入っていたのかもしれない。










白色のチュールが何枚も重なったデザインのワンピースを身に纏ったのは何年振りだろう。



髪の毛をくるくる巻いてハーフアップ、ピンクゴールドのリボンアクセサリーでカワイイを演出するのもいつ振りだろう。



不特定多数に向けて着飾っていたあたしが、今日はたったひとり、それもまさか田邊瑛斗のためにだけこうしてるなんて、過去のあたしに嘲笑われるに違いない。



11時、スマートフォンが小さく揺れて「ついた」と3文字だけが画面に表示されていた。あたしの住むマンションまで車で迎えにきてくれた彼に会う最後の準備。