甘さなんかいらない





──今日はおやすみ。いつもなら瑛くんと会うことはない土曜日。

それでも今日は、一方的な約束のおかげで会えてしまうイレギュラー土曜日なのだ。




同窓会の日、瑛くんの温もりを離したくなくてそのまま朝になった。


大学生男女のグレーなお泊まりかつ同じベットで寝たけれど、キス以上はしていない(はず)からあたしとしては白判定としたい。

まあ、白って200色あるらしいし?



グレーに限りなく近い白を保ったまま、目をゆっくり開けたら待ってましたと言わんばかりに寝起き早々唇を奪われて「今度デートしよう?」と目を細められた。


「しよう?」と疑問系だった割にそれは勝手に決定事項とされて、それが本日、というわけだ。



瑛くんとの会話の中にいつだってあたしの意思が存在していない気がする。

けれどそれは瑛くんが、あたしがノーで返さないことばかりをわかってしているから厄介だ。


あたしのイエス事象をわかって投げているから、突き返せないしとことんずるい。