『カツオ!アンタお願いだから、今年こそは大学合格してよね!
ウチはマスオさんがリストラに遭ってそんなに余裕が無いんだから!』


カツオは大学受験に失敗し、現在三浪中…


マスオさんは、この長い不況のあおりを受けて、先月会社から早期退職の宣告を受けたばかりであった。


そこへ、中学生になったタラちゃんが学校から帰って来た。


『ああ~っ腹減った!
サザエ!メシくれっメシ!』


『タラちゃん…ママに向かってそんな口のききかたは無いだろ…』


『っせ~なぁ!テメエはリストラされてんクセにデケぇツラしてんじゃね~よ!』


目下、反抗期真っ最中のタラちゃん。


ちょうどその時、磯野家へ掛かってきた一本の電話…それを受けたサザエの顔が、みるみるうちに真っ青になる。


『マスオさん!大変!
二丁目のコンビニからなんだけど、ワカメが万引きで補導されたって!!』


『ギョエェ~!(マスオが驚いた声)』










「なんか、ずいぶんと荒れた家庭になってるな…磯野家は…」


「波平はどうしたのかしら?」


そんなてぃーだの疑問に、凪が悲しそうな顔で答える。





「波平は、去年脳溢血で亡くなったわ…」







そんなサザエさん…観たくないんですけど…