チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~



江戸城の天守閣。



その西側にある広間の窓を、光圀が開くと……




そこには、真っ赤な茜色に染まった美しい江戸の町並みがあった。



「わぁ~~♪
きれいな夕焼け♪」



この頃の江戸は、まだ自然も多い。夕焼けで赤く染まる遠くの山肌と、人で賑わう城下町の町並みの様子が見事な調和で
シチロー達の目を和ませてくれた。


「いやあ~♪絶景かな♪絶景かな♪」


「ここから見える城下町の風景が、儂はとても好きでしてな♪
どうしてもそなた達には、この景色を見せたかったのじゃ♪」


少しだけ照れた笑いを浮かべながら、光圀が言った。


初夏の夕方の爽やかな涼しい風が心地良い。



「本当に、心が洗われる素敵な御褒美ね♪
まさに百万ドル…いえ、百万石の景色だわ♪」


てぃーだが、そう言って笑うと、他の三人も
ニッコリと微笑んで、暫くの間その美しい景色を眺めていた。