「もう!シチローがそんなジーンズ履いてくるから、小判貰い損ねたじゃないのよ!」
上様とのお目通りを終えると、子豚がシチローに向かってブリブリと文句をたれて来た。
「まぁ~まぁ~。
その着物だって、大層高価な物なんだろうし♪」
「高価だろうが何だろうが、2009年でそんな派手な着物なんて着てらんないわよ!」
天守閣の廊下でそんな事を言い合うシチローと子豚に、前を歩いていた光圀がふと思い出した様に言った。
「そうじゃ!褒美といえば、儂もそなた達に褒美をやらねばならんのう♪」
「えっ♪本当ですか♪
御隠居~♪」
「まぁ、付いてきなさい♪」
江戸城に戻った光圀が
シチロー達に与えたい褒美とは、果たしてどんなものなのだろう……
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