チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~


リングの上では、タキシード姿のリングアナウンサーが派手なマイクパフォーマンスでまくし立てる。


『レディース& ジェントルメン~♪さあ!お待たせしました♪機械軍と人間の世紀の対決!
最初に現れましたのは、人類代表~チャーリーズエンゼルパイの~~』


「ほらっ♪ティダ♪
君の出番みたいだよ♪」


シチローは、格闘技と言えば当然、琉球空手のてぃーだの出番とばかりに、リングの方に向かっててぃーだの背中を押す。


ところが、そのてぃーだを通り過ぎてスポットライトが当たったその人物は…



『西暦2009年からやって来た!東洋の道化師シチロ~~~!!』


「あれ?…オイラ?」


不意に名前を呼ばれて、キョトンとした表情の
シチロー。


「…みたいね♪
さっきの三本勝負じゃあアタシ達が戦ったんだから、今度はシチローの番でしょ♪」


てぃーだ、子豚、ひろきの三人は満足そうに頷いていた。


「シチロー、格闘技なんて大丈夫?」


凪が少し心配そうに、シチローに問い掛ける。


「さあ…そりゃあ、相手しだいだけど…」


そう答えるシチローは、次に紹介されるであろう相手コーナーの花道へと視線を移していた。