「エレベーターにオチョクられてるみたいだな…どうも…」
さすがは『mother』の本拠地ビルである。エレベーターひとつ取ってみても、なかなかに手強い。
「今度は私1人よっ!
これでどうよ!」
『そんなにムキにならないで下さいよ♪』
「ムキィ~~~~ッ!」
「コブちゃん♪大丈夫、全員乗れるよ♪そんなの無視無視」
シチローは笑って全員を乗せ、エレベーターを上昇させた。
オチョクられてると知った子豚は、不機嫌な顔でエレベーターに話し掛ける。
「大体アンタ、エレベーターのくせに生意気なのよ!どうせ『シ〇ドラー社』のエレベーターなんでしょ?」
『欧米かっ!』
「コブちゃん…エレベーターに突っ込まれてるよ…」
「ウルサイ!アンタと漫才なんかしたくないわよ!」
『いいコンビだと思ったんですけどねぇ♪』
「何がいいコンビよ!
大体、アンタと漫才やって『オチ』はどうするのよ!」
『オチましょうか?』
「え?・・・」
「うわああああ~~っ!それだけはやめてくれえぇぇぇ~~~っ!」
エレベーターの箱の中、5人の絶叫が響きわたった。
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