すると、敬ちゃんが「じゃあ、俺がくる実ちゃんのボディーガードをするよ!朝はちょっと苦手だから、送ること出来ないけど、仕事帰りは俺がくる実ちゃんを家まで送る!」と言い出したのだ。
わたしは「すぐ近くだし、大丈夫だよ?」と言ったのだが、敬ちゃんは「近いとはいえ、油断は禁物!それくらい、俺にもくる実ちゃんを守る手伝いをさせてよ。俺には、それくらいしか出来ないからさ。」と言い張った。
「今は黒木さんは人間。あの時の死神のように、くる実ちゃんに何かあっても、すぐに助けに来れないんだよ?だから、、、ねっ?」
敬ちゃんの押しに負け、わたしは「じゃあ、お願いします。」と頷いた。
敬ちゃんは、「やったね!」と言うと、「くる実ちゃんにも会えて嬉しいしね〜!」と言って、おどけて見せた。
最近見る敬ちゃんは、いつも暗い表情でぼんやりしていた。
久しぶりに笑顔が見れて、これで良かったんだと思っている自分がいた。



