仮面を被った私たち


「……………週の半分くらい
 たまにお父さんが部下の人達連れてきて………やられたりもした
 抱かれない日は殴られるか蹴られるかしてたから……何もない日がなかった」

「………そうか
 嫌なこと思い出させて悪い」

「別に………アンタのせいじゃないし」

「…………これからは自由に生きろ
 もうあの父親に縛られるな」

「………自由………」

「雅は今、何がしたい?
 何でもしてやる」

「……………海」

「海?」

「………………」

「………行くぞ
 1番近い所で良い?」

「……………」

「どこが良いんだ?」

「………………お母さんが連れて行ってくれた所」

「んー………………ここか?」

そうしてアイツはスマホの画面を見せてきた

「……ここ」

「よし、じゃあ行くぞ」


アイツは躊躇うことなく私の手を握って家を出た