再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

「長嶋はよく頑張ってるよ。みんなわかっているから」

酒に溺れ会社を休んだ俺を気遣いマンションまでやってきた美優が、背中に手を当て「大丈夫だよ」と何度も言い続けてくれる。
しかし、このときの俺は本当に荒れていて、美優の優しい言葉さえ素直に信じることができなかった。
俺は励ますためにあてがわれた美優の手を強引に引き、体の向きを変えて正面から抱きしめた。
不思議なことに、この時の美優は逃げなかった。
もちろんそのことを言い訳にすることはできないが、何故か俺は美優の暖かさが恋しかった。
そして俺たちは抱きしめあったまま一夜を過ごした。
次の日の朝、気がつくと美優はもういなくて「会社で待っているわ」とメモ書きされた伝言が残っていた。