再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

「美優さんお待たせ」
「いえ、私も今来たところです」

ブラウスと細身のパンツと薄手のカーディガン羽織った富美加先生は、やはり30代後半ぐらいにしか見えない。
美魔女って言葉はこの人のためにあるようなものだ。

「ずいぶんお疲れのようね」

開口一番、富美加先生に言われてしまった。

「わかりますか？」
「ええ」

2年前亮平が大阪に行った後、スランプに陥ってしまった私がストレスの持って行き場をなくし病みそうになった時、このヨガ教室で富美加先生と出会った。
レッスンを受けると溜まったストレスが汗と共に流れていくようでヨガにはまり、気さくな富美加先生とも話が合い親しくなった。
ただ、富美加先生について知っているのは、年齢と名前だけ。
それでも一緒にいることが心地よくて、一緒にお茶を飲むのが私の楽しみになった