再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

「失礼します、戻りました」

千穂ちゃんとランチを済ませてフロアに戻ると、亮平もちょうど自分の机でお弁当を食べ終えたところだった。
明らかに手作りと思われるお弁当を誰が作ったのか気にならなくはないが、直接聞く勇気のない私は見なかったことにした。

「お前、どっかの社長と付き合ってるのか?」
「はぁ?」
意味が意味がわからず、口を開けたまま固まった。

「朝コーヒーを運んでくれた女子社員が『吉野チーフはお見合いをして、どこかの社長と結婚するらしい』とわざわざ教えてくれた」
「そんなわけないじゃない」
「だよな」

まさかそんなことを聞くために私は呼ばれたんだろうかと思うと、ついイラッとしてしまった。

「用事がそんなくだらないことなら、失礼します」

そう言って歩き出そうとした時、亮平の低く真剣そうな声に止められた。

「くだらなくはないだろう。根も葉もない噂を流されて、頼んだ仕事は後回しにされて」
「どうして・・・」

なぜそのことを知っているのかと聞きかけて、それでは肯定しているのと一緒だと思い言葉を止めた。