向かったのはビルの1階にあるカフェ。
ロビーに近いこともあり商談で利用することも多く、どちらかと言うと社員よりも外部の人の方がお客さんとしては多い。
私と千穂ちゃんの足は無意識のうちにこの店に向かっていた。
「美優さん、大丈夫ですか?」
日替わりのパスタランチを注文しセットのサラダが運ばれてきたところで、千穂ちゃんが小声で話しかけてきた。
「うん、大丈夫よ」
仕事中はお互いを役職で呼び合っている私と亮平がプライベートでは名前で呼び合おうと約束してから10日ほどが過ぎ、何度か食事にも誘われて2人で話す機会も増えた。
決して親しげな態度をとっているつもりはないけれど、最近になって女子社員の間で色々な噂が飛び交うようになったのも私は知っている。
「気をつけないと、これ以上意地悪されたら困りますよ」
「うん、そうね」
このところ私の頼んだ事務書類の出来上がりが遅いし、依頼したはずの仕事を聞いてないなんて言われることも時々ある。言った言わないで喧嘩になるのは嫌だから、できるだけ書面に残して伝言するようにしているけれど、やはりやりにくい。
「部長に注意してもらったらどうですか?」
「それはダメ」
そんなことに亮平を巻き込みたくはない。
「美優さん優しすぎますよ」
「そんなことないよ」
私はただ、平穏に仕事をこなしたいだけだ。
ロビーに近いこともあり商談で利用することも多く、どちらかと言うと社員よりも外部の人の方がお客さんとしては多い。
私と千穂ちゃんの足は無意識のうちにこの店に向かっていた。
「美優さん、大丈夫ですか?」
日替わりのパスタランチを注文しセットのサラダが運ばれてきたところで、千穂ちゃんが小声で話しかけてきた。
「うん、大丈夫よ」
仕事中はお互いを役職で呼び合っている私と亮平がプライベートでは名前で呼び合おうと約束してから10日ほどが過ぎ、何度か食事にも誘われて2人で話す機会も増えた。
決して親しげな態度をとっているつもりはないけれど、最近になって女子社員の間で色々な噂が飛び交うようになったのも私は知っている。
「気をつけないと、これ以上意地悪されたら困りますよ」
「うん、そうね」
このところ私の頼んだ事務書類の出来上がりが遅いし、依頼したはずの仕事を聞いてないなんて言われることも時々ある。言った言わないで喧嘩になるのは嫌だから、できるだけ書面に残して伝言するようにしているけれど、やはりやりにくい。
「部長に注意してもらったらどうですか?」
「それはダメ」
そんなことに亮平を巻き込みたくはない。
「美優さん優しすぎますよ」
「そんなことないよ」
私はただ、平穏に仕事をこなしたいだけだ。



