再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

「吉野チーフ、お昼から戻ったら声をかけてくれるか?」

ちょうど千穂ちゃんと歩き出したところで、部長室から声をかけられた。

「いえ、今行きます」
「今じゃなくていい。戻ったら、声をかけてくれ」

言うだけ言って部屋に戻ってしまった亮平に残された格好になった私は、どうすることもできずその場に立ち尽くした。

「美優さん、どうします?」

千穂ちゃんも困った顔。
そもそも、フロアの端と端で会話をすれば当然周囲にも聞こえるわけで、みんな興味津々で耳を立てている。

「いいわ、行きましょう」

ここの場にとどまることのほうに居心地の悪さを感じた私は、千穂ちゃんを急かしてフロアを出た。