会社を出て15分ほど車を走らせ、到着したのは周囲を塀で囲まれた日本家屋風の建物。
車を降りると着物を着た女将らしき人が出迎えてくれて、奥まった通路の先にある離れに通された。
「素敵な所ね」
最近では珍しくなった畳の部屋に大きなテーブルと壁には飾り棚があり、焼き物やお花が飾られている。
「ここは静かな場所だから、落ち着くだろ?」
「そうね。それに、畳の部屋なんて久しぶり」
東京育ちの私に田舎を懐かしむ感覚はないけれど、やはり靴を脱ぎ畳に座るとホッとする。
「料理は先に運んでおいてもらったから、呼ばない限り誰も来ない。だからゆっくりするといいよ」
言ったそばから亮平は足を組んで畳に座った。
私も少し足を崩させてもらい、テーブルを挟んで亮平と向かい合った。
「それにしても、すごいご馳走ね」
お店の作りからして和食のお店なだろうと思っていたけれど、並んでいるのは和洋折衷の創作料理。
シーフードを使ったマリネや優しい彩りの野菜のポタージュ、八寸を模したのか色々なものが少しずつ盛り付けられた前菜、メインは白身魚のソテーと牛フィレ肉、その他数種類のパンとデザートの盛り合わせがテーブルいっぱいに置かれている。
「本当は少しずつ料理を運んでもらうんだが、美優とゆっくりしたいから、最初から並べてもらったんだ」
「そうね、そのほうがゆっくりできるわ」
マナー的に良いのかわからないけれど、私もその方が遠慮なくいられる。
車を降りると着物を着た女将らしき人が出迎えてくれて、奥まった通路の先にある離れに通された。
「素敵な所ね」
最近では珍しくなった畳の部屋に大きなテーブルと壁には飾り棚があり、焼き物やお花が飾られている。
「ここは静かな場所だから、落ち着くだろ?」
「そうね。それに、畳の部屋なんて久しぶり」
東京育ちの私に田舎を懐かしむ感覚はないけれど、やはり靴を脱ぎ畳に座るとホッとする。
「料理は先に運んでおいてもらったから、呼ばない限り誰も来ない。だからゆっくりするといいよ」
言ったそばから亮平は足を組んで畳に座った。
私も少し足を崩させてもらい、テーブルを挟んで亮平と向かい合った。
「それにしても、すごいご馳走ね」
お店の作りからして和食のお店なだろうと思っていたけれど、並んでいるのは和洋折衷の創作料理。
シーフードを使ったマリネや優しい彩りの野菜のポタージュ、八寸を模したのか色々なものが少しずつ盛り付けられた前菜、メインは白身魚のソテーと牛フィレ肉、その他数種類のパンとデザートの盛り合わせがテーブルいっぱいに置かれている。
「本当は少しずつ料理を運んでもらうんだが、美優とゆっくりしたいから、最初から並べてもらったんだ」
「そうね、そのほうがゆっくりできるわ」
マナー的に良いのかわからないけれど、私もその方が遠慮なくいられる。



