フロアを出て向かったのは地下の駐車場。
今朝出勤の際に送ってもらった場所で、亮平は既に待っていた。
「ごめん、お待たせ」
「いや、俺が早すぎたんだ。モタモタしているとすぐ課長に捕まるから、早めに逃げ出してきた」
確かに、去年の秋に人事課から異動してきた50代の課長は営業のことには疎くて、何かあればすぐに亮平に相談している。
それだけ頼られているってことだろうけれど、亮平からすればたまったもんじゃないだろ。
「畑違いの部署から来た課長だから、亮平も大変ね」
「まぁな、それも俺の仕事だ」
何の事は無いように言う亮平が部長の顔をしている。
私達が初めて出会った5年前は二人とも何もわからない新人同士だったのに、今の亮平は頼もしささえ感じる。
こうしてみると、ずいぶんと差をつけられた印象だ。
今朝出勤の際に送ってもらった場所で、亮平は既に待っていた。
「ごめん、お待たせ」
「いや、俺が早すぎたんだ。モタモタしているとすぐ課長に捕まるから、早めに逃げ出してきた」
確かに、去年の秋に人事課から異動してきた50代の課長は営業のことには疎くて、何かあればすぐに亮平に相談している。
それだけ頼られているってことだろうけれど、亮平からすればたまったもんじゃないだろ。
「畑違いの部署から来た課長だから、亮平も大変ね」
「まぁな、それも俺の仕事だ」
何の事は無いように言う亮平が部長の顔をしている。
私達が初めて出会った5年前は二人とも何もわからない新人同士だったのに、今の亮平は頼もしささえ感じる。
こうしてみると、ずいぶんと差をつけられた印象だ。



