再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

「今日って外出の予定はなかったよな、定時で上がれそうか?」
「え、どうして?」

唐突に尋ねられ、つい身構えてしまう自分がいる。
それだけ今の私は後ろめたさが満載なのだ。

「少し話がしたいんだが、夕食を一緒にどうだ?」
「何の話?」

同じ職場に勤めているんだから、顔合わせる機会だって話をする機会だってある。
わざわざ呼び出して何を話すと言うんだろう。

「昨日の夜は誰かさんが酔いつぶれていて、全く話ができなかったからな。少し時間を作ってくれ」

確かに昨日は酔っぱらっていて亮平に介抱してもらった。
そのことを言われると私は何も言い返せない。

「わかったわ」

私は警戒しながらも、亮平の誘いに乗るしかなかった。