再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

「ところで、吉野さんとはどうなんだ?」
「どうとは?」

何が聞きたいのか想像はつくが、昨日の晩告白したばかりの俺には何も報告できるようなことはない。

「とにかく、吉野さんの気持ちを聞いて話し合うことだ。間違っても無理強いするんじゃないぞ」
「ええ、わかっています」

子供の頃から父は仕事一筋だった。
生活に不自由はなかったが、親子の団欒を感じたことはない。
学生時代に知り合って父と結婚した母は長嶋家の奥様になることよりも外で働きたいと望む人だった。そのせいもあって、俺が小学校に上がる前に両親は離婚した。
それは、憎しみ会って別れたのではなく、母の生き方を父が認めての円満離婚。
そのせいか、中学を卒業するまでの俺は両親の家を行ったり来たりする生活を送っていた。

「お前に仕事があるように彼女にだって人生設計はあるんだからな」
「はい」

きっとこれは父自身に向けた言葉なのだろう。
事件の後、犯行の動機に美優が関係している知った父にこのまま黙っていることはできず、俺は美優に対する思いを打ち明けた。
それに対して父は何も言わなかった。
できることならアメリカに連れて行って一緒に暮らしたいとも伝えているが、当の本人である美優の気持ちが決まらないのではどうすることもできない。