再会は、嵐を呼ぶ恋の始まり

ブブブ。

いつもより早い時間に目が覚めてリビングのソファーに座っていた俺のスマホに着信があった。
誰だろうと思って見れば、父からだった。

『どうだ、変わりはないか?吉野くんの体調が悪いようだが、大丈夫なのか?』
「ええ、疲れがでたのだと思います」

俺の態度が事件の引き金になったのは間違いないし、石田の気持ちを知っていながらかなり挑発的なことを言った覚えもある。
それでも、石田が美優を傷つけた事は絶対に許せなかった。
父と石田の親父さんとの長年の付き合いもあり、何とか穏便にことを運びたいと言う父に対して俺は随分と反対した。
きちんと罰を与えるべきだと主張したが、最後には石田の親父さんにヨーロッパへ単身赴任して一からやり直させるからと言われ渋々納得した。

「祐樹くんも現地で勤め始めたようだ。お前はまだわだかまりがあるだろうが、今回の事はわしに免じて許してやってくれ」

まだまだひよっこのビジネスマンが戦うには厳しい世界だと思うが、それもまたあいつが選んだ道だ。
不満がないと言えば嘘になるが、いつかビジネスの場で成長したあいつに会えることを願うしかない。