「瑞樹ちゃん何笑ってるのぉ!?」

美桜さんは怒ったように言っているが

「ううん。だって美桜ちゃんは
そんな亮介さんでも"別れる"とか"嫌い"とか
今まで聞いた事ないから。
文句言う割には亮介さんの事
本当は凄く好きなのかなって思ってたけど違う?」

お母さんの言葉に
「…それは、勿論好きだけどぉ、」
と少し照れながら黙った美桜さん。

「美桜ちゃん、妊娠の時つわりがひどくて
出産の時まで具合も悪くて毎回入院してて
ずっと大変だったでしょ?
美桜ちゃんは"子供がもっと欲しいのに亮介に
子供はもう2人で十分とか言われてショックだった"って言ってたけど…亮介さんは美桜ちゃんが
妊娠する度ずっと苦しそうな姿を見るのが
辛かっただろうし、美桜ちゃんにも無理はして欲しく無かったんだろうから、亮介さんなりの不器用な深い愛情だと思うし…」

「…」

「子供が産まれても美桜ちゃんをずっと
意地悪にそんな風に抱き続けるのは
美桜ちゃんに罪悪感を募らせて欲しくないからだと思うよ」

「…罪悪感?」

美桜さんは不思議そうな顔をしている。