ドキドキしながら再び沈黙が続いた後
何だかんだあっという間に駅に着き

「じゃあ…気を付けてね」

ミヤ君はそう言うと
私に背を向けて帰ろうとしたため

「あ、ミヤ君、待って…」

私は思わず今度は自分から
ミヤ君の片腕を両手で掴んだ。

「…どうしたの?菜美ちゃん」

ミヤ君はびっくりして私の方を振り返った。


「あ、えっと…ありがとう。送ってくれて」

「うん…本当に気にしなくて良いから」

「…私、その、嬉しかったよ」

「え?」

「み、ミヤ君と帰れて…
一緒にいれて…嬉しかった」

「…」


駅から舞い込む明るい光で、
ミヤ君の表情が今度はちゃんと見える。

私もおそらく真っ赤な顔をしているが
ミヤ君の顔も耳まで赤くなっているのが
分かった。

「…じゃ、じゃあ…また学校でね!」

私は突然恥ずかしくなり
ミヤ君の腕から手を離すと

まるで言い逃げのようだが
駅のホームまで走って行った。

電車を待つ時間も
さっきの自分の行動を思い出し
顔が熱くなったりしたが
こんな顔で家に帰ったら怪しまれる…。

そう思い、何とか冷静を保った。