菜美ちゃんの部屋に着いたのか
凛君はその部屋を開けば

「入って」

と、俺も促してきて
部屋をそっと覗けば

菜美ちゃんを優しくベッドに寝かしていた。

「入らないの?」

凛君にはそう言われるが…

「いや、だってここ菜美ちゃんの部屋でしょ。俺は勝手に入れないよ…」

そう言えば

「…帰る前に手、握ってあげたら?
起きてミヤ君いなかったら姉ちゃん焦るだろうし?俺がミヤ君が手握って帰ってあげてたよって言ったら多分喜ぶでしょ?」

凛君はそんな事を言った。

「…凛君って、
お姉さんの事本当に大切に思ってるんだね」

凛君の事を見直していれば

「まぁ、大体女ってそういうの喜ぶでしょ?
それで顔を赤くして照れる姉ちゃん見るのも
面白いし可愛いじゃん。
…姉ちゃんの照れてる顔見んの1番好きだし」

凛君は分かり辛いけど
遠回しな優しさを持っているな…と思った。

「ほら、早くしないと兄貴が来るよ。
ホントうるさいから」

そう急かされ
とりあえず部屋の中を出来るだけ見ないように
入り、眠っている菜美ちゃんの手を
優しく握れば…

「…」

スヤスヤと眠る菜美ちゃんの顔を見て
本当に愛おしい気持ちでいっぱいになった。