保健室にて。

菜美ちゃんはそのまま
保健室で横になって休んでいた。

「市川さん、
親御さんに電話して迎えに来て貰うから
今日はもう帰って休んだ方が良いわ」

保健室の先生は
菜美ちゃんにそう言っていたが

「まだ幼い兄弟がいて親も忙しいし、
私は1人で大丈夫ですよ。
体調もさっきよりは良いですし…
ゆっくり帰れますから」

菜美ちゃんは1人で帰ると言った。

「…でも、市川さん家も遠いでしょ?
1人で帰す訳には…」

保健室の先生は心配そうに言っている。

…俺も菜美ちゃんを1人で帰したくはない。
あまりに心配すぎる。

でも菜美ちゃんが
親に言いたくない気持ちも分かる。

菜美ちゃんのお母さんは
まだ子供を産んだばかりだし
お父さんに伝わればまた凄く心配させると
分かっているんだろう。

…まぁ皆菜美ちゃんの事が大好きすぎて
元気になっても念の為とか言って
学校を一時休むようにとかされそうだし…。

「先生、大丈夫ですから…」

菜美ちゃんがそう言って起き上がった瞬間


「じゃあ、俺が市川さんを家まで送ります」


気付けばそんな事を口にしていた。